食品の放射能検査は大丈夫か?
私の感覚では、とても食の安全が確保されているとは思えない。セシウムで汚染された稲わらを食べた肉牛が出荷されて、区内でも給食に使用されてしまった。これが特異な例と考えるのではなく、氷山の一角ととらえるのが普通の感覚だと思う。
そもそも、東京はそのミシュランの星数の多さなどから、「世界一の食の街」と言われてきたのです。それが、福島原発第一事故の影響で東京の観光客は激減。東日本産のさまざまな食材で汚染が確認され、子供をもつお母さんは安心できる食材を探して大変な苦労をしている。また、学校給食を食べさせていいのかどうか、弁当の持参を希望される方もいます。
悔しい思いでいっぱいです。
なんとか東京ブランドを取り戻すことはできないか。
東京の食の安全を取り戻すことはできないか。
何の心配もなく、お得でおいしい食材選びができる日を取り戻すことはできないか。
できることはたくさんあるはずだ。
6月の都議会定例会の一般質問でも取り上げましたが、
東京都はチェルノブイリ原発事故から24年間、放射能の影響から都民を守るために輸入食品の徹底した検査を実施してきました。
輸入食品中の放射能濃度(平成21年度)
http://www.tokyo-eiken.go.jp/issue/journal/2010/pdf/01-29.pdf
国は「検疫所」を設け、輸入食品検査業務、「食品衛生法」に基づき、輸入食品等に起因する衛生上の危害を防止し、国民の食生活の安全性を確保する観点から、輸入食品等の監視・指導を行っています。
自治体は、輸入食品の放射能検査をする義務はありません。厚生労働省の輸入食品安全対策室に確認しましたが、「あくまで自治体の判断です」とのこと。
しかし、都民の不安があり、都民の健康を守るために、東京都は24年間検査を続けてきた。
2年間に1検体(370Bq/Kg以上の)出現するかどうかという汚染食品を見つけ出すために、多くの予算と人員と機材を使って血眼になって検査をしてきた。
素晴らしいではないですか!
このような努力があって、東京の食の安全は守られてきたのです。
ところが、現状はどうか?
「産地で調査をしているから問題ない」と繰り返し、ダブルチェックの必要性も認めない。より消費地に近い(ヒトの口に入るまで近い)場所での検査が必要だという主張にも耳を貸しません。
どうかもう一度、チェルノブイリ対策に汗を流した東京を取り戻したい。
「健康の安全確保に全力を尽くせ」の主張を、今後とも続けていきます。