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2019/03/08

公約を守る松井知事。反故にする小池知事。

お知らせ / ブログ / 活動報告

こんにちは。東京都議会議員のやながせ裕文です。

 

 

大阪では政局が大きく動いている。

大阪知事市長ダブル選へ 入れ替わり、都構想案否決で

 

 

大阪市を廃止することによって、府と市による非効率な二重行政をなくすことを企図した「大阪都構想」。その制度案を作るための法定協議会が開かれたが、日程案が公明党などの反対多数で否決された。

 

 

大阪府知事の松井さん、大阪市長の吉村さんは、2015年のダブル選挙において「大阪都構想に再挑戦する」ことを最重点公約に掲げて当選したが、本日の法定協議会での否決を受けて、任期中に公約を実現することが難しくなった。事態を打開するために辞職し、4月の統一地方選に合わせ、市長、知事のダブル選に踏み切る見通しだ。

 

 

自民から立憲・共産まで仲良くそろって「党利党略だ!」とのキャンペーンを展開しているが、これは全くの的外れだ。公約を守るために、あらゆる手段を尽くすのは当然のこと。有権者が選挙で選択した民意を軽視し、その遂行を妨害することしか考えない者こそ「党利党略」だ。

 

 

また、ダブル選挙を本来の任期である年末から4月に前倒しすることに対して「税金の無駄遣いだ!」と批判するのも間違いだ。前倒しで府議会・市議会議員選挙と同時に選挙を行うことによって、「大阪府だけで9億円から10億円の選挙費用削減」となる。

 

 

法定協終了後、松井さんは「このままでは死んでも死にきれない」と語った。有権者に約束したことを守れない悔しさが滲み出る。政治家にとって「公約」はそれだけ重いものだからだ。

 

 

奇しくも、同じタイミングで東京でも政局は動いていた。

自民・二階幹事長、小池知事の支援表明 次期知事選

 

 

自民党の二階幹事長が、次期東京都知事選挙で小池さんの支持を表明したのだ。選挙は来年夏の予定であり、あまりにも早すぎる「小池支持表明」に衝撃が走った。また、小池知事の「築地跡地」の活用法が公約違反であると、都議会自民党が激しく迫っていた最中のことである。

小池知事「築地の食文化生かす」=都議会で方針転換否定

 

 

多く報道もされているように、小池知事の変節は明らかだ。

 

 

都議選直前に発表した基本方針では「築地において市場機能を維持する」とあったが、現在の再開発方針にそのような記載はない。議会での質疑で小池知事は「方針を変えたわけではない」「築地ブランドを支えてきた食文化を生かすという意味で述べた」などと主張しているが、あまりにも苦しい言い訳にしか聞こえない。

 

 

また、小池知事は都知事選挙で「自民党」及び「自民党が主導してきた都政」を「ブラックボックス」などの言葉を使い激しく批判して、都民の大きな支持を受け熱狂のなかで誕生した。しかし、昨年には自民党に「言い過ぎた」と陳謝。そして、二階幹事長からの「支持宣言」に小池知事は「心強い」と応じた。

 

 

いったい小池知事は何をしたかったのだろうか。選挙目当てで、誰にも受けがよい「市場プラン」をぶち上げ、ほとぼりが冷めた頃に撤回する。自民党をブラックボックスと批判し選挙に勝利するが、再選に向けて自民党に擦り寄っていく。これだけ「公約」「選挙時の言葉」を軽視する知事も珍しいのではないか。

 

 

東京と大阪。知事によって、公約の重みはこれだけ違うのだ。有権者は「誰が公約を守るのか」しっかりと見届けて頂きたい。私は都議会で引き続き小池知事の都政を厳しくチェックしていく。