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2011/07/15

下水処理施設の排気ガスは安全か?有識者に聞いてきました。

ブログ / 放射能と闘う

7月6日から7日にかけて旅をしてきました。「排ガスの安全を確認する」ための旅。写真は京都大学の小出裕章さんです。私が一番心配しているのは、下水処理施設で放射性物質を燃やした時に排出されるガスが、周辺に健康被害をもたらさないかどうかということです。国の見解はどうか。かなり端折っていうと「煙突からはわずかだが放射性物質は抜け出る。しかし大気中で希釈されるために安全」とういうものです。この見解に対する反論は山ほどありますが、後日にして今回は触れません。それに対して東京都は「知見がないのでわからない。だから排ガスの測定を実際に行った。その結果、放射性物質は検出されなかった。外部に漏れだすことは一切なく安全」と言っている。どうでしょうか?都の見解は国の見解すら否定しているように思えますが。。。
そこで、実際の専門家がどのように考えているのか聞いてみることにしました。私が会いたかったのは、「大気中のガスから放射性物質を計測する専門家」であり、「ガスから放射性物質を除去する方法についての有識者」なんです。しかし、調べてもなかなかいない。そんななか、知人の紹介もあり3名の方とお会いすることができました。

名古屋大学名誉教授 古川路明氏
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏
神戸大学教授 山内知也氏

新幹線に飛び乗って広域を移動してヒアリングをしてきました。皆さん、知識はもちろんのこと人柄も大変素晴らしい方でした。さまざまなお話を聞くことができましたので、詳細は後日動画も含めて報告したいと思います。小出さんからガツンとやられているところなど、見応えがあるはずですので期待していて下さい。先に進みますが、結論から言うと、3人の専門家のお話で共通していたのは「都が実施した排気ガスの測定方法では放射性物質の計測はできない」ということでした。以下皆さんが挙げた大きな二つの理由です。

①捕集したガスの量が圧倒的に少ない(不足している)
②ゲルマニウム検出器の測定時間が短かすぎる

かなり単純化して言えば、検査をするに当たって「対象を捕まえることができていない」し「分析がいい加減」ということになると思います。都は測定にあたって有識者の助言指導のもと実施していると述べており、その有識者にもヒアリングをしてみたいと考えています。しかし、3人の専門家が「おかしい」と言っている「測定」をもとに、都は安全宣言をしていることになりますが、これで大丈夫ですか?
まずは、誰もが納得のいく「排ガス測定」を求めます。都民の健康を真剣に考えませんか。